さて急は良くないと書きましたが、場合によっては急とはいかないまでもなるべく早くしたほうが良い事は数多くあります。日本酒の火入をした場合の冷却はモタモタしているとお酒に良くないです。
日本酒の火入は、お酒の温度を63℃〜65℃位まで上げるのですが、一度この温度まで上がったお酒をなるべく早く40℃以下まで下げた方がお酒にはとっても良いです。人的なことを書けばいかに生存できない温度から生存できる温度へ早く下げるかで与えるダメージも変わってくるということで・・・解りづらい?
この下げる作業にいろいろと苦心している酒蔵も多くあります。このブログでも以前(いつだったかはもう判りませんが)書いたと思いますが、やっぱり火入はお酒に与える影響が大きいです。出来れば火入は一回で終わりにすることが出来ればより良いと思います。
近年瓶火入とラベルにかかれてあるお酒を見たことがあるかと思いますが、この瓶火入とは本生のまま瓶にお酒を詰めてから火入をする(ちょうど瓶をお風呂に入れるようにする)ことです。手間暇はかなりかかりますがこれなら火入は1回で済ませることが出来るのでよいと思います。
本日ご紹介するお酒も今回少しだけご説明しました瓶火入によるものです。
美の川 純米吟醸 良寛 瓶燗火入 1.8L 3,200円 720ml 1,600円

このお酒を飲むと火入による熟成の進み方を実感できるのですが、本生の方はもう完売してしまったので両方を比べていただくことが出来ないのが残念です。お酒は落ち着いた佇まいを見せていて好印象です。