今日あるお客様に「グリューワイン」ありますか。と問いかけられた。私は初めて聞く名でしたので、お客様にいろいろ聞いたところどうもドイツで生産しているホットワインのことらしい。いろいろと調べてみるとドイツで生産しているワインでワインに砂糖やフルーツ、シナモン・クローブなどの香辛料を入れてあるようです。フランスでは、絶対出さないだろうなと思ってしまいました。いろいろと勉強になります。
さて、表題の大波・小波ですが、これは何かというとワインの熟成の過程の事なんです。今日いらしたお客様とこのことについて話が及びましたのでここでも書いておきたいと思います。ワインの熟成は、一直線に伸びてゆくのではなく、子供の成長と同じようにグーンとのびる時と停滞(後退)する時が交互にやってきて最終的に成長します。この波が、ワインごとに違いがあるのです。ポテンシャルの高い(有名なワインということではありません)ワインは、この波が大きく、ポテンシャルの低いワインは、波が小さく来ます。これは、同じワインであってもヴィンテージによっても違いが出てきますので一概に期間はいえませんが、大まかにはそういう流れになります。この波の停滞期(後退期)がいわゆるスランプといわれる時期になります。たぶん皆さんも御経験があると思いますが、同じワイン(年号も同じ)を時期をずらして飲んだ時全く違って感じられたというようなことです。もちろん保管の状態によっても違いがあります。
実は、日本酒にもこの波があるんです。日本酒についてはまた後ほど。
2005年12月09日
2005年11月29日
お客様の質問から
最近あったお客様の質問からその答えを含めて豆知識を
Q:だいぶ古くなったスパークリングワインが出てきたんだけど飲める?
A:スパークリングワインやシャンパンなどの発泡性ワインは、長期間保管しておくとガスが徐々に抜けていってしまいます。そのものの品質とか保管条件によって一概にこの位の期間でとは言えません。しかし、ガスが抜けたからといって飲めなくなるの訳ではありません。ガスが抜けた時こそ、そのスパークリングワインやシャンパンの本当の実力がはっきりと判るはずです。ちなみに良い品は、ガスが抜けた後もワインとして美味しく飲めます。わざわざ長期間保存してガスを抜けさせてから楽しむシャンパンなどもあるくらいです。
Q:生酒は、開栓したらすぐに飲まないとだめですか?
A:一般にはそう言われてますが、条件次第ですがそうばかりとは言い切れません。しっかりと管理(しっかり栓をして冷蔵庫で保管)をすれば火入れのお酒と同じように考えて頂いて良いかと思います。ただし冷蔵庫保管が条件になります。そのお酒のポテンシャルにもよりますが、より自分の口に合ったお酒になる可能性も秘めています。ただし常温保管の場合(特に夏場)は、とても注意が必要になります。
Q:だいぶ古くなったスパークリングワインが出てきたんだけど飲める?
A:スパークリングワインやシャンパンなどの発泡性ワインは、長期間保管しておくとガスが徐々に抜けていってしまいます。そのものの品質とか保管条件によって一概にこの位の期間でとは言えません。しかし、ガスが抜けたからといって飲めなくなるの訳ではありません。ガスが抜けた時こそ、そのスパークリングワインやシャンパンの本当の実力がはっきりと判るはずです。ちなみに良い品は、ガスが抜けた後もワインとして美味しく飲めます。わざわざ長期間保存してガスを抜けさせてから楽しむシャンパンなどもあるくらいです。
Q:生酒は、開栓したらすぐに飲まないとだめですか?
A:一般にはそう言われてますが、条件次第ですがそうばかりとは言い切れません。しっかりと管理(しっかり栓をして冷蔵庫で保管)をすれば火入れのお酒と同じように考えて頂いて良いかと思います。ただし冷蔵庫保管が条件になります。そのお酒のポテンシャルにもよりますが、より自分の口に合ったお酒になる可能性も秘めています。ただし常温保管の場合(特に夏場)は、とても注意が必要になります。
2005年10月30日
もうこんな季節
いろいろな所から年末のギフトの話が入ってくる。もうこんな季節なんだなあ。そういえば明後日11月1日からは、年賀ハガキも売り出されるんだっけ。
11月に入ると毎年話題になるのが、ボージョレ・ヌーヴォー。そう、フランスのブルゴーニュ地方の下の方に位置するボージョレ地区でガメイ種(ブドウ品種)から醸造される新酒のワインの事です。毎年出来が云々かんぬんと言っていますが、入荷する前のマスコミなどから流れてくるプレス・リリースなんかは、ほとんど当てにならないですよね。毎年、「あまり良くない出来です」なんていう話は聞いた事がなく、大体が「今年はここ10年で一番良い出来です」とか「ここ50年で一番良い出来です」とかのコメントが賑わっています。一番傑作だったのは2003年の「ここ100年で最も良い出来です」になるでしょうか。あくまで私個人の見解ですが、このような表現をされたワインは、とても長命なワインだと思ってしまいます。が実際に飲んだ印象は、酸がだらしなく、これではとても長い時間は耐えられないなというものでした。確かに新酒で飲めば果実感タップリでボリュームもあったのでその点では、そうなのかもしれません。今年あたりから2003ヴィンテージのワインが市場にだいぶ出てきていますが、もし長期に寝かせたいと思っているならばより慎重にするべき(よくワイナリーを選択すべき)と思います。昨年から今年の試飲会へ行ってその印象をよりいっそう深めました。
ワインにとって非常に重要な要素の一つが「酸」なのですが、ヨーロッパの2003年の夏は、暑すぎたため葡萄の糖分はタップリありましたが、酸がダメでした。酸がダメだと長期間熟成させたときに良い状態になってゆかないと思います。こんな年は、ワイナリーの格差が出やすいように思いますし、南より北の地方のワインがより厳しいと思います。
御存知の方には失礼かもしれませんが、最後に、ボージョレ・ヌーヴォーの出来がその年のフランスのすべてのワインの出来を決めるわけでは決してないということを書いておきたいと思います。
11月に入ると毎年話題になるのが、ボージョレ・ヌーヴォー。そう、フランスのブルゴーニュ地方の下の方に位置するボージョレ地区でガメイ種(ブドウ品種)から醸造される新酒のワインの事です。毎年出来が云々かんぬんと言っていますが、入荷する前のマスコミなどから流れてくるプレス・リリースなんかは、ほとんど当てにならないですよね。毎年、「あまり良くない出来です」なんていう話は聞いた事がなく、大体が「今年はここ10年で一番良い出来です」とか「ここ50年で一番良い出来です」とかのコメントが賑わっています。一番傑作だったのは2003年の「ここ100年で最も良い出来です」になるでしょうか。あくまで私個人の見解ですが、このような表現をされたワインは、とても長命なワインだと思ってしまいます。が実際に飲んだ印象は、酸がだらしなく、これではとても長い時間は耐えられないなというものでした。確かに新酒で飲めば果実感タップリでボリュームもあったのでその点では、そうなのかもしれません。今年あたりから2003ヴィンテージのワインが市場にだいぶ出てきていますが、もし長期に寝かせたいと思っているならばより慎重にするべき(よくワイナリーを選択すべき)と思います。昨年から今年の試飲会へ行ってその印象をよりいっそう深めました。
ワインにとって非常に重要な要素の一つが「酸」なのですが、ヨーロッパの2003年の夏は、暑すぎたため葡萄の糖分はタップリありましたが、酸がダメでした。酸がダメだと長期間熟成させたときに良い状態になってゆかないと思います。こんな年は、ワイナリーの格差が出やすいように思いますし、南より北の地方のワインがより厳しいと思います。
御存知の方には失礼かもしれませんが、最後に、ボージョレ・ヌーヴォーの出来がその年のフランスのすべてのワインの出来を決めるわけでは決してないということを書いておきたいと思います。